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音楽制作の裏側 [ミラー]



先日、本屋にいて飛び込んで来た曲が耳を離れない。
どこかで聴いたことのあるメロディ。
どうもハロプロ系のアイドルっぽい歌い方。

「あれー、なんだっけ?これ、なんだっけ?」


ずっと読んでくださってる方にはおなじみですが
詞も曲も制作時には、指名でお仕事をいただける場合と
コンペと言ってコンテスト形式で何人もの作家に同じ曲を発注し
1位に選ばれたひとだけがリリースしてもらえると言う2パターンがあります。

よほどの大先生や、プロデューサー/ディレクターサイドと
いいコンビを組みつづけてる以外は大抵の場合がコンペとなり、
それが大きな仕事や大きな事務所のアーティストになると
1曲に何十人もの作家が「せーの!」で詞をつけたりすることになります。

私の場合も例外でなく、リリースされている作品の
何十倍もの作品を毎年書いてはボツになっています。
もちろん採用されなければ、お金は一銭ももらえません。
作曲家とて同じです。
(だからこれで食べてゆけるひとは、ほんのほんの一握りです)


そんな訳で冒頭の有線で流れていた曲は何ヶ月か前に
コンペでトライした曲だったことを思い出しました。
自分で書いた詞のサビを覚えていて
流れる歌にぼんやりとかぶせてたどりました。

やった仕事がシングルで確実に世に出れば、これは時々あることです。
最後の方まで残っていて、直したりしたのに
最後の最後で別の方に決まってしまったりすると
その曲を偶然耳にするたび悔しくて困ってしまうこともあります。
TVやアニメの主題歌だったりすると
しばらくその番組からすら遠ざかったりして。
(けっこう負けず嫌いで根暗…)

家に帰ってコンペで書いたその曲の歌詞を調べて
いろいろ思ったり反省したり。

アニメや声優さん以外の仕事も実はたくさんやっているのですが
なかなかみなさんのお耳にお届けできない最近。
それでもあせらず騒がずマイペースで
どんな仕事でも自分らしさをアピールしながら
ひとつひとつ大切に書いてゆこうと思います。

あきらめないことこそ
プロになるための一番の才能であるし
あきらめないことこそ
プロであり続ける一番の才能でもあるのですから。



後藤真希ちゃんの歌を聴いて思ったのでした。

(真面目に語ってしまった!びっくり。)


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ミッキー

椎名可憐様の本音が聞けて、とてもよく理解ができました。貴女のような優しい詩を書ける人がいて、歌謡曲が出来るのだと知りました。
私(初老男性)も作家と言えば作家なんですが、荒事(戦記物っと思って下さい)なので、どうしても、文体が激しいので、こんな綺麗なHPに入る時には気を付けないと、何か傷を付けてはいけないと思っています。
by ミッキー (2005-02-01 17:50) 

dino-tail

産みの苦しみ、それを簡単に打ち捨てられる事の悔しさ。
私の日々の中に、よくある事です。
それでも、イラストやデザインを捨てられない自分に泣き笑い。
死ぬまでに、ひとつでいいから、「ほっこり笑顔」を届けられるような
作品を残したいと思います。
karenさんのように才能豊かな方でさえそうなのであれば、
私はもっともっと努力が必要と言う事ですね。がんばります!
by dino-tail (2005-02-02 01:09) 

ミッキー

横レスしてもいいですか?
「ほっこり笑顔」って良いですネ。もう沢山の作品を出されているのではないでしょうか。私自身は作家としては、テクニカルライターと名乗っておきますが、とりあえず、ゲーム関係です。
DINO-TAILさんの作品を見に行きました。そのまま、絵本になると思いますが・・
by ミッキー (2005-02-02 10:54) 

karen

ミッキーさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

それぞれの持つ言葉で表現してゆけばいいのだと思います。
どんな言葉を残してくださっても私のために一生懸命書いてくださったものは
みなとてもうれしいと感じます。
だからどなたでも気軽に書いてくださるといいなと思います。
私は、逆に難しい文章はちっとも書けないので
ミッキーさんのようなお仕事の方はすごいなーと思うのです。

こんな仕事なんだよと、何かを伝えてゆけたらいいなと思って書きました。
耳を傾けてくださってうれしかったです。ありがとうございました。
by karen (2005-02-03 08:36) 

karen

dino-tailさん、こんにちは☆
コメントありがとうございます。
イラストの世界も同じなんですね。ちっとも知りませんでした。
フリーの仕事の厳しさであり、励みでもあるのですよね。
お互いがんばりましょうね。

私は、もうdino-tailさんに「ほっこり笑顔」届けていただきましたよ!
そのかわいいアイコンと胴上げのイラストで。
あのイラストとお子さんの文章がとてもとてもかわいくて
思わず笑顔がふんわりこぼれたのでした。

私も聴いてくださる方のこころにちいさな足跡を残せる詞を書いてゆけるように
がんばります!
by karen (2005-02-03 08:41) 

ミッキー

また、書くべきか迷いながら、カキコします。
10数年前にレコード会社の仕事を頼まれて、顧問(コーディネーター)をした事がありました。その仕事は荒事系(スポーツや格闘技)だったのですが、垣間見るに、アイドルにしろ作詩作曲家にしろ、歌手にしろ、何の保障もない世界だと思いました。
注意書:私は技術者(研究者)で。当時も、今も会社勤務です。
by ミッキー (2005-02-03 09:45) 

karen

そうです。芸能界は水商売だとは、よく業界内で言われる言葉です。
本当に水もので何の保障もありません。

技術者さんというほうが私にはよほどすごく感じます。
会社勤めは、大変だと思いますが、それならではのいい所も
いっぱいだと思います。研究のお仕事がんばってくださいね。
by karen (2005-02-04 08:38) 

ミッキー

今の時代は、結構会社勤めも大変ですネ。ここ何年かの間に、リストラで、多くの同僚が消えていきました。寧ろ、残っている方が少ないのかも知れません。
「老兵、死なず、ただ消え去るのみ。」と言う言葉があります。私も、「ドンキホーテ」のようなバーチャルな世界に入り込もうとしているのでしょう。誉めて頂いたので、技術者としての経歴を送りますが、多分なんだか良く分らないと思います。
by ミッキー (2005-02-04 09:19) 

ミッキー

最初に、謝ってから、話を始めます。「御免なさい。」
私は、多分ゴシップ誌や週間誌の受け売りから、アイドルは人形、芸能界は魔界、商業作詞作曲家は水商売(実際にクラブを経営されていた山口洋子さん)
のような偏見を持っていました。しかも、レコード会社に協力したものの、かえって持ち出しで、何もメリットは無かったです。それで、人を散々利用する業界くらいに思っていました。企んでいる事もあって、音楽(曲)の製作手法をネットサーフしたりしているうちに、普通の生活をしている優しい詩人の女性が係わっているので、寧ろ、驚いています。しかし、おそらくは、ゲーム業界を見る眼も同じだと思います。可憐様から見て、「キチガイ博士」が作っていると思われていれ、あっ、それで、良いんだ。
by ミッキー (2005-02-04 11:58) 

karen

いろんなお仕事をされているんですね。
どんな業界にいても、どんな仕事をしていても、それぞれに誇りを持って取り組んでいればそれでいいんだと思います。
お互い、がんばりましょうね。
by karen (2005-02-06 14:46) 

ミッキー

何か、作詞作曲家のサイトを見たり、調べているうちに、禁じられていた内なる物が沸き起こってきましたね。実は、作家活動も青春期に禁じられました。
親は、家にあった小説を読まないように、売り払ってしまいましたからね。
多分、小説家の多くが自殺したり、事件を起こしたりすると、特に母はそう思っていたようです。母親の父親も、俳人で、詩も書いていましたので、母はそう言う芸術、まして、音楽を一種の堕落と考えていたようです。
テクニカルライター(技術報文書き)に名を借りて、ゲーム作家をやりましたが、ゲーム音楽(あの頃はそんなオウギョウなモノでもなかった。単音律のシンセ音)は、作曲と言うか、適当に付けていました。
弁天様に辿り付くには、作詞作曲でもしなければならないのなら、それも、RPGじゃわい。やってやろうじゃないかと、始めています。
何か、まだ、幼子みたいですが、天使も降りてきているようですよ。
by ミッキー (2005-04-20 10:37) 

ミッキー

作詞作曲の事を調べているうちに、(本当は勉強しているうちに、)ゲームや技術開発や色々な仕事や趣味でも同じなのでしょうが、音楽製作のプロ(メジャー)とアマ(マイナー)の違いが解かって来ましたネ。
この音楽製作の現場がプロのモノですね。狙いの作品を最高の技量で、作り上げる。妥協がない世界がメジャーと言われる由縁だと感じています。
可憐様が、そうした厳しい世界を勝ち抜いて来るには、並大抵ではない才能と努力の賜物だと思います。
私には、可憐様はビッグネームですよ。
by ミッキー (2005-05-07 15:58) 

tom

はじめまして。
可憐さんの作家活動の欄に東京パフォーマンスドールってあったんですが
どの曲でしょうか?差し支えなければ教えていただきたいのですが。
よろしくお願いいたします。
by tom (2005-06-25 20:38) 

karen

tomさん、こんばんは。
東京パフォーマンスドールは遠い昔にライブ用の洋楽の
日本語詞を1曲書いたはずなのですが
タイトルが思い出せません。
CD化されたものは、すべてリストにあげています。
自分で出来上がりを聴く機会もなく、なじみの薄い仕事でしたので
あまり印象に残っていないんです。
もう15年近く前かもしれません。
あまりお役にたてなくてごめんなさい!
by karen (2005-06-26 00:53) 

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